何をどのように勉強したら良いかわからない。
毎日あまり時間が取れないけれど、試験に合格したい。
ケアマネ試験の具体的な勉強方法を教えて欲しい。
今回はこのような質問にお答えします。
結論から言いますと、「ケアマネジャー試験」に合格するには、試験当日に合格点が取れる実力を付けることです。
そのためには、まず1冊の参考書を完璧に理解、暗記することが重要です。
参考書には「テキスト」「問題集」「1問1答」「要点集」がありますが、効率良く勉強するには「1問1答」を完璧にするのがコスパが良いです。
各分野を効率よく学べますし、通勤時など細切れ時間にも勉強できますし、問題形式で書かれているので実践的でもあります。
介護の仕事をしていると、机に向かって勉強するなど、なかなかまとまった時間が取れません。
いかに少ない時間で勉強ができるように工夫する必要があります。
こちらでは、「ケアマネはどのような試験なのか」「効率の良いケアマネの勉強法」を、わかりやすく解説していきます。
「ケアマネ試験の直前対策」も合わせてご紹介します。
この記事を書いている私のことを簡単にお話します。介護歴は約8年で、特別養護老人ホーム、グループホーム、介護老人保健施設、小規模多機能型居宅介護、有料老人ホームで介護の仕事を経験しました。正職員と派遣社員で働いたことがあります。複数の職場を経験することで、介護とは何かを理解できるようになりました。介護の現場で経験したことをわかりやすくご紹介していきたいと思っています。
介護のことを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
>>介護とは何だろう?介護の定義・具体的な仕事内容や魅力・職場の種類について解説!
今回の記事を読むことによって、ケアマネ試験に限られた時間で合格するにはどうすれば良いかを、丁寧に解説しました。
1冊の参考書を完璧にしたあと、「過去問題集」「予想問題集」の使い方などもご説明しますので、続きをご覧ください。
ケアマネはどのような試験なのか
介護の資格試験と合格ライン
介護の資格試験には、まず介護福祉士国家試験があります。
合格基準点は125点満点中75点以上の正答率60%で、合格率は平均70%以上と受かりやすい試験でした。
しかし、ケアマネジャー試験では、合格基準点は60点満点中42点以上の正答率70%で、合格率は20%前後と合格するには難しい試験です。
ケアマネ試験はしっかり勉強して試験にのぞまないと、合格できない資格です。
他に介護の資格はどのようなものがあるか知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
>>介護初心者が目指しやすい資格って何があるの?介護資格の種類をわかりやすく解説!
試験科目の配点
試験形式は「5肢複択のマークシート方式」なので、各設問すべてに正解して1点獲得となります。
試験時間は「120分」は、5肢すべての問題を検討しなければならないので、時間が厳しいです。
出題内容は、介護支援分野から25問、保健医療福祉サービス分野から35問の合計60問が出題されます。
介護支援分野からは、介護保険法の内容が問われます。
保健医療サービス分野からは、疾病の予防や高齢者の疾患についての内容が問われます。
介護士は、特に保健医療福祉の問題が取れない傾向にあります。
一般的な勉強スケジュール
ケアマネに合格するには、100~200時間の勉強の確保が必要です。
1日1時間勉強すると、6ヵ月かかる計算になります。
通信教育や通学講座に申し込むと、6か月のコースが多いです。
独学で勉強をするなら、1~2ヶ月目に介護支援分野を、3~4ヶ月目に保健医療分野を、5ヶ月目に福祉分野を勉強して、6ヶ月目に過去問対策と総復習で試験にのぞみます。
毎日しっかり勉強しないと、6ヶ月での試験合格は難しいです。
時間がない方の勉強法
ここで言う時間がない方とは、1日の勉強時間が30分以下、もしくは勉強ができない日がある方のことを言います。
試験日の1年以上前から、「ケアマネ試験1問1答」の参考書を繰り返し読んで知識を完璧にします。
1問1答なので、通勤時間や休み時間の5~10分くらいの短い時間で、簡単に読むことができます。
試験の半年~1年前から、「過去問題集」で出題形式に慣れながら、知識を増やして行きます。
試験の3ヶ月前から、「予想問題集」を試験本番と同じ時間で解いていき、知識を吸収して、模擬試験を受けて本番慣れをします。
試験の1ヶ月前からは、仕事と生活以外は勉強をして、今までの総復習をし、本番に挑みます。
1日10分でもいいので、毎日勉強することが大切です。
モチベーションの保ち方
毎日勉強をするとなると、どうしてもやる気がなくなり、継続することが困難になります。
勉強する習慣を崩さないために、ケアマネジャーになりたい動機を考えておきましょう。
ケアマネの仕事は、現場に比べて給料が上がるかもしれない。
身体に負担がかかる現場の仕事から、デスクワークの仕事に代わることで、長く働くことができる。
通学講座や試験仲間など、1人で勉強をしないで、他人の力を借りる方法を見つける。
ケアマネ試験を、自分ひとりで最後まで乗り切ることは、かなり大変なことです。
息抜きをしたり、友達と話をしたりと、試験を続ける工夫を考えることが大切です。
効率の良いケアマネの勉強法
1問1答を繰り返し読んで完璧にする
「ケアマネジャー試験1問1答」の問題数は、参考書によって600~1200問あります。
1回目は、問題を解いて解答を読み、「理解できる問題」「調べれば理解できる問題」「全く分からない問題」と3つに分け、一通り全部通読します。
理解できる問題を(A)、調べて理解できる問題を(B)、全く分からない問題を(C)とテキストにチェックしていくと分かりやすいでしょう。
2回目は、理解できる問題の知識の定着と暗記を、調べれば理解できる問題を参考書やネット検索などで調べて理解できる問題にします。全く分からない問題には手を付けません。
3回目以降は、理解できる問題は読んだら瞬時に分かるくらい完璧に暗記し、読むスピードも速くします。調べれば理解できる問題は、理解できる問題と同じようにします。
4回目以降は、理解できる問題を何度も繰り返して完璧を目指します。
完璧になりましたら、全く分からない問題の出題状況を調べて、過去5年間で5選択肢以上出題されている問題(頻出問題)を取り上げて、時間をかけて調べて理解できる問題にします。
試験まで時間があれば、全部の問題を理解できる問題にして、完璧に暗記して、読むスピードを速くします。
1問1答は直前期(試験1ヶ月前)の総復習のときには、1冊すべてを1~2時間くらいで復習できるように完璧に仕上げます。
4回目以降になると、理解できる問題が完璧になり、復習するスピードも速くなります。
次に問題が解けるか確認するために、過去問題集に取り掛かります。
勉強する時間がない方は、分野別に完璧になったら過去問題集に入ってもよいでしょう。
介護支援分野、保健医療サービス分野、福祉サービス分野と1つずつ分けて勉強すると、以前に勉強したことを忘れたということがなくなりにくいでしょう。
過去問を5年分解く
1問1答が完璧になりましたら、「過去問題集」で問題を解いていきます。
勉強した項目の問題を解いていき、正解するのならば勉強の仕方が正しかったので、続けて同じように勉強をしていきます。
もし、問題が解けないのならば、勉強の仕方が正しくないので修正していきます。
- 1問1答の問題文が完璧に理解できていないときは、参考書などで調べて1問ずつ完璧に理解をしてから暗記をしていきます。
- 1問1答は完璧だけれど過去問題集が解けない場合は、過去問題集の問題が1問1答のどこに書いてあるか確認をしてください。
確認できたなら、1問1答の問題を理解しながら過去問題集を解いて、正解できるようにしてください。
1問1答の問題から、どのように過去問題集を解いていくか紐づけするためです。
問題の解き方を理解するまで、時間をかけて繰り返し読んで、正解できるようにしてください。
ケアマネ試験の出題形式は、5肢複択のマークシート方式です。
複択とは、1つの問題に正解が複数あります。
5肢すべての問題を理解して正解しないと得点がもらえません。
過去問題集を研究することで、問題の傾向と対策を立てていきます。
- 正しい問題文、間違えている問題文を調べて、どのように問題を出してくるのか分析します。
(である・でない)などの問題の出し方に注意する。 - 介護支援分野の25問と、保健医療福祉サービス分野の35問が、解くときにどのくらい時間がかかるか(介護支援分野に時間がかかり過ぎるとか)を調べます。
時間がかかる分野は、より1問1答を完璧にしてスピードを速くします。
マークシートの解き方にも慣れるようにしましょう。
1問1答と過去問題集で、正答率60~65%以上になるのを目標に頑張ってください。
ケアマネ試験の直前対策
直前3ヶ月前(7月)
試験3ヶ月前からは、試験を意識して勉強時間も取るようにしてください。
休みの日には、2~3時間は勉強時間を確保してください。
ここからは、「予想問題集」を1~2冊、試験本番と同じ時間(120分)で、問題を解いていきます。
最初は時間内に終わらなかったり、合格ラインに届かなかったりしますが大丈夫です。
できなかった問題は参考書などで調べて理解し、復習して知識を増やしてください。
今まで勉強をしてきた「1問1答」で知識の整理と、「過去問題集」で問題の解き方の再点検をしてください。
あと、総復習のときに速く回せるように、知識を見やすく整理しておくと良いでしょう。
直前1ヶ月前(9月)
試験1ヶ月前からは、仕事や生活以外は、すべて勉強に意識を持っていくようにしてください。
テレビや趣味などの情報も頭には入れないようにします。
試験とは関係ない情報を入れると、勉強した知識が抜けてしまいます。
ここからは総復習をします。「1問1答」を1~2時間で1冊を回すように、スピードを上げて読みます。
「過去問題集」は出題形式の再確認と、問題をどの順番で、どのくらいの時間で解くのか、計画を立てます。
「予想問題集」は試験に出る可能性があるので、しっかりと理解して知識を吸収して暗記をしていきます。
1問1答と予想問題集は、問題を読んだら瞬時に答えられるくらい完璧に復習をしてください。
時間がある方は、試験会場慣れと予想問題を増やすために、模擬試験を受けるのも良いでしょう。
ケアマネ試験に合格したら、どのような施設で働くか考えるのも良いでしょう。
さまざまな種類の施設を詳しく解説している、こちらの記事をご覧ください。
>>介護の仕事ってどんな種類があるの?介護業界の職種をわかりやすく解説!
まとめ
ケアマネ試験は5肢複択の試験なので、中途半端な勉強では試験に合格するのは難しいことがおわかりいただけたでしょうか。
毎日勉強時間が取れない方でも、2~3年前から少しずつ勉強をしていくことで、直前期の頑張りによって試験に合格する実力を付けることができます。
介護福祉士試験に合格してから、ケアマネ試験を受ける資格を得るまで5年間あります。
ケアマネジャーになりたいと考えたら、少しでも早く勉強に取りかかるようにすると、ゆとりを持って勉強をすることができます。
介護の仕事にとってケアマネジャーは、スキルアップの1つです。
基本的にデスクワークなので、年を取っても、身体を痛めても働ける仕事です。
仕事に勉強に、目標を持つことは、人生において大切なことだと思います。
年齢的にも早く勉強をする方が、記憶力も体力的にも結果がでやすいでしょう。
ご自身に合った「勉強法」「勉強時間」「直前期の過ごし方」を見つけて実践して下さい。
年を取って「若い頃にケアマネ試験を取っておけば良かった」と後悔をする前に行動を起こしましょう。
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