腰痛にならない身体を作りたい!
自宅で簡単にできる筋トレ法はないかな・・!
腰痛になりやすい仕事をしているから身体を鍛えたい・・・!
今回はこのような質問にお答えします。
結論から言いますと、腰痛にならないトレーニングは、お腹や背中など胴体を鍛える体幹トレーニングをおすすめします。
介護の職場では、仕事柄腰痛になりやすく、とても問題になっています。
腰痛にならないように、トレーニングをして毎日気を遣っています。
体幹を鍛えることで、年齢を重ねても日常生活を快適に過ごせるようにしましょう。
こちらでは、自宅で簡単にできる筋力トレーニングを、「仰向けの体勢」「うつ伏せの体勢」「立った姿勢」からと、わかりやすく解説していきます。
この記事を書いている私のことを簡単にお話します。介護歴は約8年で、特別養護老人ホーム、グループホーム、介護老人保健施設、小規模多機能型居宅介護、有料老人ホームで介護の仕事を経験しました。正職員と派遣社員で働いたことがあります。複数の職場を経験することで、介護とは何かを理解できるようになりました。介護の現場で経験したことをわかりやすくご紹介していきたいと思っています。
介護に興味がある方は、こちらの記事をご覧ください。
>>介護とは何だろう?介護の定義・具体的な仕事内容や魅力・職場の種類について解説!
今回の記事を読むことによって、腰痛にならない身体作りを簡単にできるように丁寧に解説しました。
なぜ腰痛になるのか、腰痛予防におすすめの身体を鍛えるトレーニングのご紹介もしますので、続きをご覧ください。
なぜ腰痛になりやすいのか
腰痛の原因を考える
腰痛の主な原因は、背骨の腰のあたりにある「腰椎」に異常をきたしたり、障害が起きることで痛みが起こります。
腰は身体の中心で、とても負担がかかる部分なので、怪我をしやすく一度腰痛になるとクセになり、完治するのが難しくなります。
腰痛の約15%が「椎間板ヘルニア」や「切迫骨折」などの特定ができるもので、残りは原因が不明な腰痛となります。
腰痛について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
>>【介護職の悩み事】腰痛の原因と予防対策について解説!
姿勢の悪さが腰痛の原因になっている
腰痛の原因の一つとして、姿勢の悪さがあります。
1日中デスクワークのために同じ姿勢で座っていると、首や背中に負担がかかります。
猫背や前かがみの姿勢は、腰の筋肉にかなりの負担をかけます。
椅子に浅座りになり、のけぞって座る姿勢も、腰を痛める原因となります。
正しい姿勢での座り方を意識することで、腰痛予防になりますので実践してみてください。
筋力トレーニングは腰痛の予防に良いのか
腰痛予防に筋トレが良い理由
筋肉を鍛えることで、運動をしたときに身体を支えたり、正しい姿勢を保ったりして、身体を守ることができます。
身体の筋肉が弱ければ、日常生活で負荷がかかったときに、身体を守れず腰痛や怪我が起こってしまいます。
筋力トレーニングをすると、血流が増えて体温が高くなり筋肉が柔らかくなるので、腰痛予防になります。
腰痛は身体の冷えからくることが多いので、運動をして体を温めることを心がけましょう。
鍛えるべき筋肉はどこか
腰痛予防のためには、4つの筋肉を鍛えると効果があるのでご紹介します。
「腹直筋(ふくちょくきん)」とは、肋骨の下のお腹の前面にある筋肉のことを言います。
腹直筋が弱くなると、正しい姿勢を保つことが難しくなります。
腹筋をすることで、腹直筋を鍛えることができます。
「脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)」とは、背骨から腰骨まで身体の背中の中心部あたりを縦に走っている筋肉のことを言います。
脊柱起立筋は、上半身を起こしたり、背筋を伸ばす動作をおこないます。
「腸腰筋(ちょうようきん)」とは、大腰筋(だいようきん)、小腰筋(しょうようきん)、腸骨筋(ちょうこつきん)の3つの筋肉からできていて、身体の表面から触りにくい場所にあります。
腸腰筋は、太ももを持ち上げる運動や姿勢を保つために重要な働きをする筋肉です。
長時間椅子に座り続けていると、筋肉が凝って固くなり、腰痛の原因になります。
「殿筋群(でんきんぐん)」とは、大きく分けて、大殿筋(だいでんきん)、中殿筋(ちゅうでんきん)、小殿筋(しょうでんきん)の3つの筋肉からできていて、お尻の筋肉のことを指します。
殿筋群は身体の中で1番大きな筋肉で、鍛えることで基礎代謝を上げて怪我をしにくい身体を作ることができます。
腰の筋肉を鍛える筋力トレーニング
仰向けの体勢から鍛えるトレーニング
カールアップクランチ
「カールアップ」は、腹直筋の上部に刺激を与えるトレーニング方法です。
腰を動かさず上半身の力だけで動かすので、腰への負担を減らすことができます。
カールアップのトレーニング方法
1.仰向けになり膝を立て、両手を頭の後ろで組みます。
2.腰と膝がそれぞれ90度になるようにフォームを作って下さい。
(膝が90度に保てない場合は、足首を椅子の上に置くとよいでしょう)
3.息を吐きながら、腹直筋に負荷がかかっていることを意識して上体を起こします。
4.腹直筋を意識しながら、元の状態に戻ります。
カールアップは、10回以上を1セットとして、2~5セットをおこなうと効果があります。
回数が多いほど効果がでますので、背中にクッションを置いて負荷を軽くしてもよいでしょう。
ツイストクランチ
「ツイストクランチ」は、お腹の周りの腹斜筋(ふくしゃきん)を鍛えるトレーニング方法です。
お腹まわりの脂肪が燃焼されるので、ウエストが引き締まり、きれいなくびれも期待できます。
ツイストクランチのトレーニング方法
1.仰向けになり膝を立て、両手を頭の後ろで組みます。
2.腰と膝がそれぞれ90度になるようにフォームを作って下さい。
3.息を吐きながら肩を床から離し、上体をひねりながら、右肘を左の太ももにタッチします。
4.息を吸いながら、ゆっくりと元の状態に戻ります。
5.反対側も同様に、上体をひねりながら、左肘を右の太ももにタッチします。
ツイストクランチは、左右合わせて1回を、10回を1セットとして、1~3セットおこないましょう。
肘を太ももにタッチしたときに、2~3秒キープすると負荷が高まるでしょう。
ドローイン
「ドローイン」は、主に内臓のまわりにある腹横筋(ふくおうきん)を鍛えるトレーニング方法です。
腹横筋はお腹を包むように筋肉がついているので、コルセットのような役割を果たしています。
ドローインのトレーニング方法
1.仰向けになり手を頭の後ろに組み、足裏を地面につけて、膝を90度曲げて立てます。
2.大きく息を吸って、お腹を膨らませます。
3.ゆっくり息を吐きながら、お腹をへこませていきます。
4.息を吐ききって、これ以上お腹がへこまない状態で、呼吸を浅く続けます。
5.お腹がへこんだ状態で、10~30秒間キープします。呼吸は浅く続けます。
ドローインは、10~30秒を1セットとして、1~3セットおこなうと良いでしょう。
インナーマッスルの運動なので、呼吸を意識すると効果はでやすくなります。
ヒップリスト
「ヒップリスト」は、大殿筋(お尻)を鍛えるトレーニング方法です。
お尻まわりの脂肪が燃焼されるので、ヒップアップの効果も期待できます。
ヒップリストのトレーニング方法
1.仰向けになり身体の横に腕を伸ばし、手のひらと足裏を地面につけて、膝を90度曲げて立てます。
2.足裏と肩と頭で身体を支え、腕で身体が倒れないようにして、お尻を浮かせます。
3.胸を張って、膝から肩まで一直線になるまで上げたら、その状態で1秒間キープします。
4.ゆっくりお尻を下ろして、元の状態に戻ります。
ヒップリストは、10回を1セットとして、2~5セットおこないましょう。
お尻を上げきったところで、2~3秒キープすると、効果がアップします。
うつ伏せの体勢から鍛えるトレーニング
プランク
「プランク」は、腹直筋、腹横筋、二の腕、背中など全身を鍛えるトレーニング方法です。
腰への負担が少ないので、腰痛の方でも体幹を鍛えられます。
プランクのトレーニング方法
1.うつ伏せになり、両肘とつま先を床につけます。
2.腰を浮かせて、背筋を真っすぐにします。
3.頭、背中、腰、かかとが一直線になるように、姿勢を保ちます。
4.呼吸は止めないように、ゆっくりします。
プランクは、身体が一直線になる正しい姿勢で、10~30秒間キープします。これを2~3セットおこないます。
連続でおこなう場合は、途中に休憩を10秒ほど入れて、呼吸を整えましょう。
バードドック
「バードドッグ」は、腹部、背部、大殿筋、股関節など全身を鍛えるトレーニング方法です。
かなりキツイ運動なので、お腹全体の引き締め効果はバツグンです。
バードドッグのトレーニング方法
1.両手と両膝を床につけ、肩の真下に手首を、お尻の真下に膝がくるようにします。
2.片足を後ろに伸ばして、足と腰が同じ高さになるように浮かせます。
3.足と反対側の腕を、前方に真っすぐ伸ばします。
4.足と腕を同時に伸ばしたら、元の状態に戻ります。
5.反対側も同じようにおこない、繰り返します。
バードドッグは、左右合わせて1回を、10回を1セットとして、1~3セットおこなうと良いでしょう。
胴体を地面と平行に保ち、肩と腰が板のように真っすぐになるような姿勢を維持するように意識しましょう。
ローカスポーズ
「ローカスポーズ」は、脊柱起立筋や広背筋など、全身を鍛えるトレーニング方法です。
内臓機能の活性化や消化機能アップ、背中の引き締めなどに効果があります。
ローカスポーズのトレーニング方法
1.うつ伏せになり、首の後ろを伸ばし、両手は身体の横に置き、両足は真っすぐ伸ばします。
2.両手のひらで床を押して、肩と肩甲骨を背骨に寄せます。
3.両手のひらで強く床を押して、太ももを上に上げて、上半身を床から持ち上げます。
4.あごを引いて首の後ろを伸ばし、胸と太ももで前後に引っ張り合うことを意識します。
ローカスポーズは、上半身と太ももを持ち上げた状態を10~30秒間キープします。元の状態に戻して5秒間休憩して、これを5~10セットおこないます。
頭、胸、両腕、両足を浮かせるときに、腕をひねって親指を上に向けるように動かすと、胸が開きやすくなります。
立った姿勢から鍛えるトレーニング
スクワット
「スクワット」は、お尻、太ももの前側・裏、ふくらはぎ、背中など全身を鍛えるトレーニング方法です。
大きな筋肉が鍛えられるため、効率よく筋力アップができ、基礎代謝も上がります。
スクワットのトレーニング方法
1.足を肩幅に開き、つま先と膝が同じ向きになるように立ちます。
2.手を胸の前で組みます。
3.息を吸いながら、膝が90度になるようにお尻をゆっくり下ろし、かかとは上げないようにします。
4.息を吐きながら、ゆっくりとお尻を元の位置に戻します。
スクワットは、5~20回を1セットとして、3~5セットと少しずつ回数を増やして行きましょう。
手を頭の後ろに組んだり、背筋を伸ばすことを意識すると、負荷が高まり効果がアップします。
ワイドスクワット
「ワイドスクワット」は、スクワットに比べてお尻や太ももをより鍛えるトレーニング方法です。
不安定な姿勢でおこなう運動なので、バランス感覚や体幹を鍛えることができます。
ワイドスクワットのトレーニング方法
1.肩幅の2倍くらい広めに両足を開いて、つま先を約45度ほど外側に向けて立ちます。
2.両手を腰に当て、息を吸いながら膝が内側に入らないようにお尻をゆっくり深く下げます。
3.膝がつま先より前に出ないように、太ももが床と平行になるように意識します。
4.息を吐きながら、ゆっくりとお尻を元の位置に戻します。
ワイドスクワットは、5~20回を1セットとして、3~5セットおこなうと良いでしょう。
重心がかかとにできるだけ残っていると、内ももとお尻に負荷がかかり、効果がアップします。
腰痛にならない姿勢
腰痛の原因の1つとして、毎日の生活習慣からくる筋疲労や身体のゆがみがあります。
長時間のデスクワークや立ち仕事で、猫背になっていたり、片足に重心をかけて立っていたりして、腰に痛みが生じるようになってきます。
正しい姿勢を意識して、腰に負担をかけないように心がけましょう。
正しい立ち方
あごを引いて、お腹に少し力を入れて引っ込めて、背筋を伸ばします。
肩の力を抜いて、左右の肩の高さをそろえます。
膝を伸ばして、足は肩幅より少し狭く開いて、重心が親指の付け根にくると安定して立つことができます。
重い物を持ち上げるときには、膝を曲げてお尻を落として、腰を伸ばして力を入れます。
荷物を身体に近づけて、身体全体を使って持ち上げます。
気を抜くとぎっくり腰になりますので、慎重に荷物を持ち上げましょう。
重い物を持つときに腰に不安がある方は腰痛ベルトをおすすめします。詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
>>介護士おすすめの腰痛ベルトの選び方をご紹介!目的別で選ぶ方法とコルセットと骨盤ベルトの違いも解説
正しい座り方
あごを引いて、椅子に深く腰をかけ、背筋を伸ばします。
お尻と膝の高さが平行になるように椅子に座ります。
足裏全体が地面に付いて、膝が90度に曲がるようにします。
車を運転するときの座り方は、背筋を伸ばし、シートに深く座ります。
背中とお尻がシートに密着すると、腰に負担がかかりにくくなります。
ハンドルの上部を持って、肘が少し曲がるくらいの位置に座席を移動させます。
猫背で運転すると腰痛の原因になるので、背筋を伸ばすことを意識すると良いでしょう。
まとめ
腰痛はさまざまな原因で起こります。
デスクワークや立ち仕事など長時間同じ姿勢を続けると、腰に負担がかかり腰痛の原因となります。
年齢を重ねて日頃の生活習慣によって、筋肉が弱ってくることで腰痛になることもあります。
社会環境やストレスが、腰痛を引き起こす原因となることもあります。
一度腰痛を起こすと、完治するのはなかなか難しいです。
腰痛にならないためには、身体を鍛えて、食事と睡眠をしっかりと取りましょう。
筋力トレーニング、体幹トレーニング、ストレッチ、ヨガなど、ご自身に合った運動を見つけて実践して下さい。
腰痛になってから、「もっと早くトレーニングしておけば良かった」と後悔をする前に行動を起こしましょう。
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